東京バンドワゴンシリーズについて

私は小説を読むのが好..

東京バンドワゴンシリーズについて

私は小説を読むのが好きなのですが、基本的にミステリーしか読みません。
ミステリーであれば、シリアスなものから、コメディー混じりのものまで、幅広く読みます。

そんなミステリーの中でも、ちょっと異色な、人と人との繋がりを通して、人の温もりを描いている作品があります。
それが「東京バンドワゴン」シリーズです。

数年前にドラマ化されたため、ご存じの方も多いと思いますが、この作品、本当に素敵な作品なんです。
舞台は東京の下町。そこにある老舗の古本屋「東京バンドワゴン」が舞台です。

その古本屋の主人を務めている堀田勘一。
この勘一を中心とした堀田家が、彼らの周りで起こる様々な事件を解決していくというストーリーになっています。

この物語の何が面白いかというと、まず個性豊かな登場人物とその人間模様です。
堀田家は大家族ですが、その一人一人のキャラが個性的で、その人たちの会話や日常を見ているだけでも面白いのです。ただ、堀田家の一番の魅力はそこではなく、全員が大きな愛と優しさを持って、家族や友人、事件に真正面からぶつかっていく姿が、何よりも魅力的なのです。

このシリーズは、推理ものですが、殺人などは起こりません。堀田家の周りで起こる、不思議な事や困った事を、家族で力を合わせ、知恵を出し合って解決に導いていきます。
事件を解決していく上で、その事件の当事者達に堀田家の人たちは、惜しみない優しさと愛を与えます。その様は、小説を通して見ているだけの読者の心をも温めてくれます。

小説を読んだだけで、救われたように感じたのは初めてでした。
ここまで読むと、ハートフルな物語だけかと思いがちですが、そんなことはありません。
推理部分も最後まで中々謎が解けずにモヤモヤさせてくれますし、コメディー要素も結構ある為、1冊読み終わるまでに飽きる事は、まず無いです。

1冊読み終わったら、すぐ堀田家に会いたくなるような素敵な作品です。

ドラマのイメージが強いという人にも、家族物は苦手という人にも、人が死なないミステリーはミステリーじゃないと思っている人にも、とにかく読んでほしい作品です。一度、だまされたと思って読んでみてください。きっと堀田家のみんなの事が大好きになるはずです。