初めて買ったお気に入りの一枚

私が大学を出たころに..

初めて買ったお気に入りの一枚

私が大学を出たころになって、初めてCDと言うものが世の中の主流となり始めたころの話、と言うわけでもう三十数年前の昔話になります。

 今までずっとLPというレコード中心だった音楽メディアがCDにとって代わられ、それに伴って今まで部屋で音楽を聴くのに使っていた「ラジカセ」では音楽が聞けなくなってしまいました。と言うわけで、何が何でもCDプレーヤーを買おうと思い、電気屋へと行きました。

 しかし、自分のほしかった小型のCDプレーヤーをなかなか手に取ることができず、その前を行ったり来たりしていました。

 そこでも一つのアイディアを思いつきました。それは「先に、どうしても聞きたい音楽のCDを買ってしまおう。そしたら、何が何でもCDプレーヤーが必要になる」と言う作戦でした。

 という事でまずはCD売場へ行ってお気に入りのCDを1枚買いました。これでもう、CDプレーヤーがなければこの音楽は聞けないという状況になってしまい、勇気を振り絞って財布を開け、小型のCDプレーヤーを買って帰りました。

 その時に買ったお気に入りのCDが「姫神」の「雪譜」でした。シンセサイザーを使って日本の原風景を音楽にしてしまったような曲を作り続けていた「姫神」(前は「姫神せんせいしょん」と言うバンドでした)が当時大好きで、夜、一人で聞いていると昔話の世界や、夏の一人旅をした時に歩いた田んぼ道と夏空を思い出させてくれるようでした。

 この時に買った「雪譜」は、雪景色を中心とした音作りとなっていました。空から音もなく降ってくるはずの雪の「降る音」が聞こえてくるような音楽、

真っ白になり、光り輝いている広い野原を思い出させるようなのどかな曲、吹きすさぶ雪の厳しさ、つめたさを感じさせる曲・・・。そして、降る雪の中、囲炉裏端に座っているようなイメージを起こさせる曲など、「雪」をテーマとした様々な風景をまるで一枚のアルバムを見るように次々と感じさせてくれる一枚でした。

 夜、仕事をしながらかけていても邪魔にはならず、BGMとしてもよく利用していました。また、手を休め、「今日はどんな風景が思い浮かぶかな」と思いながら曲にじっくり耳を傾けるのもまた、私にとっての至福の時間でした。狭い自分の部屋にいながら、曲がどこか遠くの雪景色の中へ連れて行ってくれるような気がしました。

 それ以降も「姫神」のCDを次々購入し、あのCDプレーヤーで聞き続けました。

 今はもう昔々の思い出となりました。

これを読んで姫神に興味を持ったらこちらのCDから入るのがおすすめです。
姫神 ゴールデン☆ベスト