ソニー・ロリンズのテネシー・ワルツ

ちょっとレアなところ..

ソニー・ロリンズのテネシー・ワルツ

ちょっとレアなところを紹介してみたいと思います。

ジャズの世界で今や最後の巨匠ともなったソニー・ロリンズですが、「サキコロ」や「橋」などの有名なアルバムとは少し趣が異なる「Falling in Love with Jazz」(ジャズに恋して)というアルバムが1989年にリリースされています。

このアルバムに「テネシー・ワルツ」が収められています。

カントリーの世界から生まれたこの名曲は、1950年にパティ・ペイジが大ヒットさせて一躍有名になりました。ご存知のとおり日本では江利チエミがカバーしています。いずれも女性ヴォーカルがよく取り上げる曲です。

超有名な曲ではありますが、ジャズのインストナンバーとして演奏されることはあまり多くなかったような気がします。

そこでロリンズの演奏です。

この曲の内容は、よく知られているように、女の人が恋人を盗られてしまう悲しい歌です。ロリンズのテナーは見事に哀愁たっぷりに歌い上げています。歌詞なんて必要ありませんね。音色とフレージングで十分に表現されています。冒頭のフレーズを聴くだけでゾクゾクしてしまいます。

また、名手ジェローム・ハリスのギターが刻むワルツのリズムとの相性が良く、ロリンズの音色をますます魅力的に仕立ててくれているのも特筆しておきたいです。

ソニー・ロリンズの魅力は、素朴な音色とストレートなフレージングですが、その魅力がこの1曲で堪能できます。

このアルバムでこの曲に出会えて幸せに感じます。それはそれは見事な仕上がりだと思います。